伝統、文化、悠久の歴史。京に紡がれた記憶に新たな時代の感性を加え、東西ふたつのエントランスホールは描かれる。窓に映るのは、自然石を積み上げた石壁と表参道沿いの植栽。目を惹くのは、おもてなしの精神を花や流木で表現したディスプレイ。石と木の表情を大切にし、上質に仕立てた空間には伝統技術を活かした家具が配される。例えばA敷地エントランスホールのラウンジテーブルには、「金蒔絵」という漆芸の技法を採用。地黒漆の表面に下鴨神社の神紋「双葉葵」を描き、金属粉を蒔いて器面に定着させている。B敷地エントランスホールのテーブルは「焼錫ぼかし」。錫を青茶がかった銀色に焼き上げ「双葉葵」を描いている。