この地に漂うのは、神坐す静謐な気配。
遙かな歳月に育まれた森の息吹。
だからこそ住棟は、樹々の合間にそっと
織り込むように添えること。
建築は、この国に磨かれた美意識を纏うこと。
目指したのは、世界遺産の価値さえ高めるレジデンス。
表参道の東側に佇む住棟二棟(A敷地)と、西側に佇む六棟(B敷地)。東西にひとつずつメインエントランスがある。
御蔭通から緑に導かれるようなアプローチを設けたのがA敷地エントランス。
同じく御蔭通に面するB敷地エントランスには、
かつて社家町と道路の境界にあった小川をモチーフとする水盤をあしらった。
ファサードは旧き良き日本建築に倣い、結界性を表現しながら格調高くしつらえている。
また、B敷地にはサブエントランスも用意。清らかに流れゆく泉川の畔に描かれる。
表参道から内部空間へと誘う石畳風の小路が京らしい趣を演出し、その先で待つ至福の時間へのプロローグとなる。
「J.GRAN THE HONOR 下鴨糺の杜」では、日本瓦葺きの勾配屋根を採用しています。いぶしのしっとりとした色艶ある質感が、伝統と格式の佇まいを醸し、「下鴨神社周辺特別修景地域」に相応しい、周辺の趣のある景観と調和する和風外観としました。