伝統と先進性。
新たな京都をたのしむ
暮らし方。
開発担当者に聞く
「ジェイグラン京都桂川駅前」
住宅事業本部 事業推進部
吉川 佳歩
ーコンセプトー
ここに流れるのは、桂川と京都の悠久の時間
デザインするうえで大切にしたポイントとは?
吉川
コンセプトを決めるにあたって、まずは京都の街をじっくり歩きました。駅周辺の再開発エリアにつくられた建築物、市内の社寺や歴史ある建物などを訪れ、京都らしさの表現について考えてみました。
そこから見えてきたのは、古都の伝統を大切にしつつ、これからの時代に合った「新しい京都らしさ」をいかに調和させるかということ。近くのJR桂川駅は、特徴的な屋根の形状に地域のこれからの発展を表現していますし、京都銀行やオムロンヘルスケア、イオンモール京都桂川なども、京都らしいモチーフを採り入れながら先進的なデザインを採用しています。
そしてもう一つは、近くを流れる桂川。日常として感じる「優雅な川の流れ」を、住まいのなかにも採り入れることができればと考えました。
「優雅な川の流れ」とはいい響きですね。
吉川
実は、JR桂川駅の駅舎コンセプトが「優雅な川の流れ」であるため、同じJR西日本グループとして、駅東側のランドマークとなることも想定しつつ、コンセプトの調和を図りました。
なぜか川の流れというのは、ずっと見ていられるじゃないですか。こころ穏やかになるというか、リセットされていくような感覚があります。流れのモチーフを、外観やエントランスなどいつも目にする場所に採用することで、ゆったりと優雅な気持ちになっていただければと思っています。
再開発エリアの建築の「新しい京都らしさ」とは?
吉川
格子やすだれ、寺院の大屋根など、京都らしいモチーフを使いながらも、スタイリッシュなテイストです。JR京都駅周辺には日本を代表するような企業が集結していることもあり、しなやかに発展していく京都らしいなと思いました。
「ジェイグラン京都桂川駅前」においても、伝統的な要素をエッセンスとして、コンテンポラリーな京都らしさを表現しようと考えました。
ー外観デザインー
駅のホームからも見惚れてしまう川の流れを
「川の流れ」はどこに表現されているのですか?
吉川
ひとつは、西側の外観デザイン。横長な面全体を桂川に見立てました。ガラス手すりで表現した川面に、ランダムに入れたルーバーで流れを演出しています。
大きな面積で表現するため、デザインによっては圧迫感が出てしまいますから、駅のホームからも見える外観デザインにはかなり工夫をこらしました。
川をイメージした面の外側には、茶色のガラス手すりでゲートのように見せています。この辺りは平安京の時代から洛外(洛南)と呼ばれ、京都の入口とされてきたのでその意味合いもふくめて。
北側のデザインも個性的ですね。
吉川
石目調の模様が印刷されたアルミパネルと、木彫の格子という異素材を組み合わせて少し先進的な雰囲気を出しています。異素材を組み合わせるのは最近のトレンドですが、アルミパネルという素材も話題性があります。
東京の代官山など、おしゃれな建築物にも採用されているDNPのアートテックという素材。デザイン性だけでなく、耐候性においても非常にすぐれているのです。
このアートテックの縦の流れは、京屏風(洛中洛外図)を意識したもの。格子はご存知のとおり京都らしさの象徴として採用しました。
ーエントランスからラウンジへー
つい留まりたくなる。
時の流れをわすれてしまう異空間
エントランスホールの天井デザインも凝っていますね。
吉川
ここも「優雅な川の流れ」を意匠に、設計会社様がかなりこだわってくださいました。
流線型の天井は、間接照明で陰影をつけつつ、壁面につけたブロンズ加工の鏡に映り込むことで、流れが奥まで続いているように見えます。壁面にある格子状のライン照明も高級感がありますよね。
その奥の中庭に面したラウンジ。どんな使い方を想定していますか?
吉川
実は、ここからの眺めが一番のおすすめです。
ひとつは、中庭に置かれるガラスのオブジェ。川の流れのようなエッチングを施しているので、太陽の光をうけてその時々に印象が変化します。朝日を浴びてキラキラと光る様子、夕日が入って陰影のある表情、夜は照明があたるので、背景の植栽とともにずっと眺めていたくなる空間になるはずです。
そしてもう一つ。ソファ背面の壁に飾られるオブジェもオリジナル。あまりにも美しい仕上がりなので、私と上司のスマホの待ち受け画像になっているほど(笑)。これはあえて竣工後のおたのしみとさせてください。
秘密にされたオブジェ、気になります。
吉川
このラウンジだけ、異空間にしたいという想いがありまして。中庭のオブジェとともに、ここにしばらく留まりたくなる理由を仕掛けてみました。
お仕事や勉強などで「疲れたな」と帰宅された際にも、ソファに腰掛けてひと息つける。ちょっとリセットできるような場所になればいいなと思っています。
ーコミュニティ形成ー
多機能性にこだわり、
ずっと人が集まる空間に
共用部のコミュニティスペースは、どんな使い方ができそうですか?
吉川
用途に応じて3つの空間をつくりましたが、大切にしたのは多機能性。ライフステージが変わっても、またご入居者様のライフスタイルによっても、ずっと使いやすい空間にしたいという意図からです。
たとえば、「コミュニティサロン(キッズルーム兼憩いのスペース)」は子育て世代のご家族が中心になると思いますが、子育てが落ち着いた何十年先にも使い勝手が良いように。子ども用の造作家具やおもちゃなどはあえて置かずに、置き家具で統一しました。使い方に合わせて椅子やテーブルを動かせるので、たとえば大人だけでご利用される場合は壁面に映画を投影してシアタールームのようにも使っていただけます。
メンバーや目的によって、多様な使い方ができると。
吉川
そうですね。また、テラス部分は内外一体利用することで、グランピングやプールイベントも楽しめます。
「ゲストルーム&パーティールーム」も、アイランドキッチンにして空間を広く使えるように。観光客の多い京都市内は、ホテルの価格も高くなっていますし、ゆっくり落ち着けるレストランも少ないので、遠方のご家族やお客様の宿泊用にも、パーティーにもご利用いただけたらと思います。
J.GRANブランドは、コミュニティ形成のサポートに力を入れていますね?
吉川
人と人がつながる仕組みづくりを「Make PLACE」と名付けて、ハード・ソフトの両面から注力しています。
コミュニティというのは、マンション内でのつながりはもちろんですが、地域とのつながりも長く住んでいくなかでは大切ですからね。
そういった意味で、3つめにあたるエントランスアプローチの横にある飛地は、地域の方々も含めたコミュニティスペースとしても活用いただけます。植栽を眺めながらお話が弾むといいなと。
また、ここには緊急時のための防災設備も備わっているのです。ベンチが炊き出し用のかまどになったり、パーゴラがテントになったり、太陽光・風力発電付き照明もあるので、万が一のときには地域の方々にも安心していただけると思います。
ご入居者様にも地域にも「ジェイグラン京都桂川駅前」ができて良かったなと思ってもらえたらいいですね。
吉川
そうですね。人と人のつながりが生まれることは、いろいろな意味で人生が豊かになることだと思います。
また、駅前に建つ大規模マンションですから、風景も大きく変わるはず。京都を愛し、桂川を眺めながら暮らす日常のなかに、もう一つの心地よい「川の流れ」ができるといいなと思っています。
こだわりの外観やエントランスのデザインは、マンションギャラリーでご覧いただけます。